絵を描くこと、それがたった一人の人へ 
の為にも、いやむしろたった一人の為に作 
るささやかな芸術の素晴らしさを教えてく 
れたのが正にこのネロとパトラッシュでし 
た。                  
 お金は数は手に入れられなくても見るこ 
とは出来るし触る事も出来るしかし、ネロ 
がアロアに書いてあげた絵は世界で一つな 
のです。数の論理に決して負ける事なく純 
粋に貫く美しいネロの哲学は100年以上 
も昔から現在に至るまで私たちに時代を越 
えてこの物語は語りかけてくるのです。  
 ネロにとって大切な物、それはノートル 
ダム大聖堂にある2対の布で覆い隠された 
ルーベンスの絵でした。この物語がもう終 
わりに近づく時に主人公のネロとパトラ 
ッシュは最愛のお爺さんを失います。多 
くの偏見や誤解の中お金を稼ぐ為に賞金 
と学校へ行ける絵のコンテストに出展し 
ます。しかしその願いも虚しく叶いませ 
んでした。ネロは路頭に迷いながら導か 
れていくようにしてこの教会に辿り着き 
ます。      
        
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