誰がネロとパトラッシュを殺すのか ― 日本人が知らないフランダースの犬
2010年にベルギー・アントワープで開催されたフランダースの犬EXPOの書籍が日本語に翻訳され岩波書店より平成27年12月11日に発売されました。フレミッシュ(オランダ語)で書かれたこの本は電話帳程の大きさがあり非常に詳細な物語:フランダースの犬に対する調査が行われ今まで日本側から発信される事の多かったフランダースの犬ですがベルギー人が思う作者アンさんとディディエさんのメッセージがこの本には沢山込められています。
原文のタイトルは「日本人が知らないフランダースの犬」に近いですが何故か?(笑)日本では「誰がネロ〜」のタイトルとなっています。そして彼らの活動は物語の舞台ベルギーでの普及に大きく貢献されていてその経緯にて何故フランダースの犬がベルギーに受け入れられる直前にある事が理由でそうならない事にも触れています。
ベルギー側から見たフランダースの犬という非常に興味深い内容を知る上でとても良い本だと思っております。そして可能であればオランダ語の原本も是非ご覧いただきたいと願っています。そちらには更に詳細なフランダースの犬の情報が入っています。
私は彼らの活動をきっかけにフランダースの犬がベルギー国内にて次のステップへと進んだ様に感じています。国際交流に間違いや誤解はつきもの。それは私達日本人もベルギーに対して正しく理解していない部分も多いでしょう。しかし好意的関心は様々な誤解や間違いを肥料とし更に深く相互理解に繋がるものと感じています。
追伸:
記事には一部カルピス社長:故土倉冨士雄氏に関する記述に誤った点があるので先に訂正致します。本作品の中に土倉氏について触れた部分がありますが、土倉氏自身はクリスチャンでありましたがこの作品を”すべて”の子供たちに対して放送を見て欲しいと願っていました。特定の宗教宗派では無く、むしろ放送最後のエンディングのナレーション文が示す様にクリスチャンでない子供でも分かりやすいように書いています。
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